国連環境計画(UNEP)は27日、食品廃棄指標報告2024年版を発表し、世界で1日10億食以上が廃棄されている一方で、およそ8億人が飢えに苦しんでいると指摘しました。
それによると、2022年に世界で廃棄された食品は10億5000万トン。家庭や飲食店、小売店などで食品の約5分の1が廃棄されている計算になります。
加えて、世界の食品の13%は農場から食卓へ行く途中で廃棄されます。合計すると食品の約3分の1が製造過程で捨てられています。
対照的に、世界の人口のおよそ3分の1は食料不安に直面し、7億8300万人が飢えに苦しんでいます。
同報告書は、食品「廃棄」を家庭や飲食店、小売店などで捨てられる食品と定義。一方、畑で腐った野菜や冷蔵せずに傷んだ食肉など、サプライチェーンの早い段階で捨てられる場合は食品「ロス」と呼んで区別しています。